ゴルフを始めようと思ったとき、「ゴルフシューズはなんでもいいのかな?」と疑問に感じたことはありませんか。実は、ゴルフ場はゴルフシューズ以外はNGとされていることが多く、プレーの質や安全に関わるため、靴選びは非常に大切です。
ゴルフシューズとスニーカーの違いを理解せずに選んでしまうと、後悔につながるかもしれません。この記事では、最近話題のゴルフ場専用スニーカーとは何か、ゴルフシューズの代用になる靴はあるのか、そしてゴルフシューズの普段履きは可能なのかといった疑問にお答えします。
さらに、ゴルフの行き帰りにおすすめの靴や、ゴルフ場にゴルフシューズで行く際の注意点、安いゴルフシューズのメリットデメリット、人気のおすすめゴルフシューズまでご紹介。

この記事であなたが知りたい情報を、網羅的に解説します。
【記事のポイント】
1.ゴルフシューズが、なぜプレーに不可欠なのかが分かる
2.スニーカーとの違いや、代用できる靴の有無が明確になる
3.初心者でも失敗しない、ゴルフシューズの選び方が身につく
4.ゴルフ場での靴に関するマナーや、注意点が理解できる
「ゴルフシューズはなんでもいい」は間違い?


- ゴルフ場はゴルフシューズ以外はNG?
- ゴルフシューズとスニーカーの違い
- 話題のゴルフ場専用スニーカーとは…
- ゴルフシューズの代用になる靴ってある?
- ゴルフシューズの普段履きってあり?
ゴルフ場はゴルフシューズ以外はNG?


ゴルフ場では、原則としてゴルフシューズ以外の靴、特にスニーカーでのプレーは認められていない場合がほとんどです。これには、主に「マナー(ドレスコード)」「安全性」の2つの理由が、存在します。
多くのゴルフ場では、服装規定であるドレスコードが定められています。ゴルフは紳士のスポーツとしての歴史があり、その品位を保つために適切な服装が求められます。プレー中のシューズもその一部であり、ゴルフ専用のシューズを履くことがマナーとされています。
特に名門と呼ばれるコースでは、この規定が厳格に運用される傾向にあります。
もう一つの理由は、安全性です。
ゴルフコースは平坦な場所ばかりではなく、傾斜があったり、朝露や雨で芝が濡れていたりすることが頻繁にあります。滑りやすい環境でグリップ力のないスニーカーを履いていると、転倒して怪我をするリスクが高まります。
また、安定したスイングを行うためにも、足元が滑らないことは極めて大切です。



これらの理由から、ほとんどのゴルフ場ではプレーヤーの安全を守るためにも、ゴルフシューズの着用を義務付けているのです。
ゴルフシューズとスニーカーの違い


ゴルフシューズと一般的なスニーカーの最も大きな違いは、靴の裏側にあるソール(靴底)の構造です。このソールの違いが、「グリップ力・安定性・防水性」に大きな影響を与えます。
項目 | ゴルフシューズ | 一般的なスニーカー |
---|---|---|
グリップ力 | 高い。スパイクや特殊な凹凸で芝を掴む | 低い。平坦な地面を歩く想定の設計 |
安定性 | 高い。スイング時の横方向の力に強い | 低い。スイング時に足がぶれやすい |
防水性 | 防水・撥水機能を持つモデルが多い | 一般的には防水機能はない |
グリップ力
ゴルフシューズのソールには、芝生の上で滑らないように、スパイク(鋲)や特殊な形状の凹凸が設けられています。これにより、スイングの際に地面をしっかりと掴み、力強いショットを打つための土台を作ります。
一方、スニーカーのソールは主に平らなアスファルトなどを歩くために設計されており、芝生の上ではグリップ力が不足し、滑りやすくなります。
安定性
ゴルフのスイングでは、体を捻転させるため足元に大きな力がかかります。ゴルフシューズは、この横方向の力に対して足がぶれないように、サポート力の高い構造になっています。スニーカーは主に前後方向の動きを想定しているため、スイング時の安定性では劣ってしまいます。
防水性
ゴルフは屋外で行うスポーツであり、雨天時や濡れた芝の上でプレーすることも少なくありません。そのため、多くのゴルフシューズには防水加工や撥水性の高い素材が使用されており、靴の中が濡れて不快になるのを防ぎます。



ゴルフシューズとスニーカーの違いを理解したうえで、しっかりゴルフと向き合いましょう。
話題のゴルフ場専用スニーカーとは…


近年、人気が高まっているのが「ゴルフ場専用スニーカー」、一般的にはスニーカータイプのゴルフシューズと呼ばれるものです。これは、見た目は普通のスニーカーのようにカジュアルでありながら、ゴルフに必要な機能を備えたシューズを指します。
このタイプのシューズの多くは、ソールが「スパイクレス」仕様になっています。ソフトスパイクのような交換式の鋲(びょう)は付いていませんが、代わりにソール全体に特殊な形状の凹凸が設計されており、芝生の上で十分なグリップ力を発揮します。
スニーカータイプのゴルフシューズが支持される理由は、その汎用性の高さにあります。従来のゴルフシューズに比べて軽量で歩きやすく、デザイン性も高いため、ゴルフウェアとのコーディネートを楽しみやすいのが魅力です。
また、スパイクレスであるため、ゴルフ場のクラブハウス内や練習場への行き帰りにもそのまま履いていける手軽さも、人気の要因となっています。



ただし、グリップ力という点では、急斜面や雨で濡れた悪条件下ではソフトスパイクタイプに一歩譲る場合があることも、覚えておくと良いでしょう。
ゴルフシューズの代用になる靴ってある?


結論から言うと、ゴルフシューズの完全な代用品となる靴は存在しません。ゴルフシューズは、芝生の上で安定したスイングを行うという、特殊な目的のために設計されているからです。
どうしてもゴルフシューズが用意できない場合の次善の策として考えられるのは、トレーニングシューズや一部のランニングシューズです。これらの靴は、一般的なスニーカーよりはグリップ力やクッション性に優れているため、ある程度の安定感は確保できるかもしれません。
しかし、これらの靴もゴルフ専用ではないため、いくつかの注意点があります。まず、靴底に芝生を傷つけるような硬い突起がないことが絶対条件です。また、スイング時の横方向の力には弱いため、足元が不安定になりがちです。
代用できない靴の例
特に、以下のような靴はゴルフでの使用には適していません。
1.野球やサッカー用のスパイク
金属製や硬い樹脂製のスパイクは、ゴルフ場の繊細なグリーンを著しく傷つけてしまうため、使用は絶対に禁止されています。
2.フットサルシューズ
主に、体育館などの平らで硬い床面での使用を想定しており、芝生の上ではグリップ力がほとんど期待できません。



安全にプレーを楽しみ、良いパフォーマンスを発揮するためにも、代用品を探すよりは、ゴルフ専用のシューズを用意することをおすすめします。
ゴルフシューズの普段履きってあり?


ゴルフシューズを普段履きできるかどうかは、そのシューズの種類によって異なります。具体的には、「スパイクレスタイプ」「ソフトスパイクタイプ」かで、判断が分かれます。
スパイクレスタイプ
スパイクレスタイプのゴルフシューズは、ソールに鋲がなく、見た目もスニーカーに近いものが多いため、普段履きとして使用することが可能です。防水機能を備えたモデルも多く、雨の日のタウンユースシューズとして活用できるメリットもあります。
ただし、注意点として、アスファルトのような硬い地面を日常的に歩くと、グリップ力を生み出すソールの凹凸が早く摩耗してしまいます。その結果、ゴルフ場で使用する際に本来の性能を発揮できなくなる可能性があることは理解しておく必要があります。
ソフトスパイクタイプ
一方、ソフトスパイクタイプのゴルフシューズは、普段履きには適していません。樹脂製のスパイクが硬い地面と接触することで「カチカチ」と音が鳴り、非常に歩きにくいです。また、スパイク自体が急速にすり減ったり、破損したりする原因にもなります。
何より、商業施設などの床を傷つけてしまう恐れがあるため、マナーの観点からも避けるべきです。



ソフトスパイクシューズは、ゴルフ場でプレーする時だけ履くようにしましょう。
「ゴルフシューズはなんでもいい」と思わない選び方


- ゴルフの行き帰りにおすすめの靴
- ゴルフ場にゴルフシューズで行く際の注意点
- 安いゴルフシューズのメリットデメリット
- 人気のおすすめゴルフシューズ
- ゴルフシューズなんでもいいに関するよくある質問
ゴルフの行き帰りにおすすめの靴


ゴルフ場へ行く際と帰る際の靴は、プレー中に履くゴルフシューズとは別に用意するのが基本的なマナーです。行き帰りの服装は、ゴルフ場の格式によっても異なりますが、近年はカジュアル化が進んでいます。
最も一般的で無難なのは、「スニーカー・ローファー・革靴」などです。特にドレスコードが厳しい名門コースへ行く場合は、ジャケット着用が求められることがあり、その際は革靴を合わせるのが適切でしょう。
一方、カジュアルなゴルフ場であれば、きれいめなスニーカーでも問題ない場合がほとんどです。車の運転もしやすく、リラックスできるため、多くの方がスニーカーを選んでいます。
ただし、どのようなゴルフ場であっても、サンダルやスリッパ、下駄といったラフすぎる履物はマナー違反と見なされます。
ゴルフは紳士・淑女のスポーツであることを忘れず、周囲に不快感を与えない、節度ある靴選びを心がけることが大切です。



心配な場合は、事前にゴルフ場のウェブサイトでドレスコードを確認しておくと、安心です。
ゴルフ場にゴルフシューズで行く際の注意点


ゴルフシューズを履いたままゴルフ場へ行くことは、原則としてマナー違反となります。これには、ゴルフ場の大切な芝生を守るという重要な理由があります。
ゴルフシューズの裏には、プレー中に付着した土や泥、そして外部の雑菌が付いている可能性があります。特にグリーンの芝は非常にデリケートで、外部から持ち込まれた雑菌によって病気になり、枯れてしまう恐れがあるのです。
大切なコース環境を全てのプレーヤーで守るためにも、クラブハウスに入る前に普段の靴からゴルフシューズへ履き替えるのが、ルールとなっています。
また、ソフトスパイクシューズの場合、機能面や安全面からも履いたままの来場は避けるべきです。前述の通り、コンクリートやアスファルトの上を歩くとスパイクが著しく摩耗し、グリップ性能が低下します。
さらに、スパイク付きの靴で車のペダルを操作することは、滑りやすく非常に危険です。
ゴルフシューズは専用のシューズケースに入れて持参し、クラブハウス内のロッカーで履き替えるようにしましょう。



これは、ゴルファーとして守るべき大切なマナーの一つです。
安いゴルフシューズのメリットデメリット


ゴルフを始める際には様々な道具が必要で、初期費用がかさむため、できるだけコストを抑えたいと考えるのは自然なことです。ゴルフシューズにも様々な価格帯があり、安いモデルにはメリットデメリットの両方が存在します。
メリット
最大のメリットは、やはり初期投資を低く抑えられることです。ゴルフを続けられるか分からない初心者の方や、たまにしかプレーしない方にとっては、高価なシューズを購入することに抵抗があるかもしれません。
安いシューズであれば、気軽にゴルフを始めることができます。また、最近では低価格帯でもデザイン性の高いモデルが増えており、選択肢も豊富です。
デメリット
一方、デメリットとしては、機能性や耐久性が高価格帯のモデルに比べて劣る傾向にある点が挙げられます。例えば、防水性能が不十分であったり、長時間の歩行で疲れやすい素材が使われていたりすることがあります。
また、ソールのグリップ力やアッパー(靴の甲の部分)のサポート性が弱く、スイングの安定感に欠ける場合も考えられます。耐久性の面でも、安価な素材は劣化が早く、結果的に買い替えのサイクルが短くなってしまう可能性もあります。
ゴルフは1ラウンドで、10km近く歩くこともあるスポーツです。



快適性や安全性を考えると、必ずしも安さだけで選ぶのが最善とは言えません。
人気のおすすめゴルフシューズ


現在、ゴルフシューズは数多くのブランドから発売されており、それぞれに特徴があります。ここでは、特に人気が高く、多くのゴルファーから支持されている代表的なブランドをいくつかご紹介します。
フットジョイ(FootJoy)
プロゴルファーの使用率が非常に高い、ゴルフシューズの専門ブランドです。伝統的なデザインから革新的なモデルまで幅広く展開しており、特にフィット感や安定性に定評があります。
アディダス(Adidas)
総合スポーツメーカーならではの、高い技術力が魅力です。クッション性に優れた「BOOST」素材を搭載したモデルは、長時間のラウンドでも疲れにくいと人気です。
ナイキ(Nike)
スタイリッシュなデザインで、若い世代を中心に人気を集めています。軽量でスニーカーのような履き心地のモデルが多く、ファッション性を重視する方におすすめです。
プーマ(PUMA)
独自のクロージャーシステム「DISC」を搭載したモデルなど、革新的な機能とファッション性を両立させているのが特徴です。
ミズノ(Mizuno)
日本のメーカーならではの、日本人の足に合わせた設計が強みです。フィット感が高く、履き心地の良さで定評があります。
これらのブランドは、初心者向けのエントリーモデルから上級者向けのハイパフォーマンスモデルまで、様々な価格帯と機能のシューズをラインナップしています。



自分のプレースタイルや予算、好みのデザインに合わせて選ぶと良いでしょう。
ゴルフシューズなんでもいいに関するよくある質問


ここでは、「ゴルフシューズはなんでもいいのか?」という疑問に関連して、初心者の方が抱きがちな質問にお答えします。
- 打ちっぱなし(ゴルフ練習場)に行くときもゴルフシューズは必要ですか?
-
打ちっぱなし練習場では、必ずしもゴルフシューズは必要ありません。多くの練習場の打席は人工芝やゴム製のマットになっており、スニーカーでも十分にグリップが効くためです。動きやすい服装とスニーカーであれば、問題なく練習できます。ただし、本番のコースに近い感覚で練習したい方は、ゴルフシューズを履いていくのも良いでしょう。
- ゴルフシューズの締め方は「紐」と「ダイヤル」どちらが良いですか?
-
近年主流になっているのは、ダイヤルを回してワイヤーを締め上げる「ダイヤル式」です。着脱が簡単で、締め付けの微調整がしやすいのがメリットです。一方、昔ながらの「紐式」は、部分ごとに締め具合を細かく調整できる利点があります。履き慣れている安心感を求める方もいます。初心者の方や、手軽さを重視する方にはダイヤル式がおすすめです。
- 金属スパイクのシューズは使ってはいけないのですか?
-
はい、現在ではほとんどのゴルフ場で金属スパイクシューズの使用が禁止されています。金属のスパイクはグリップ力が非常に高い反面、グリーンの芝を大きく傷つけてしまうからです。コース保護の観点から、現在は樹脂製の「ソフトスパイク」か「スパイクレス」のシューズを選ぶのがルールとなっています。



よくあるQ&Aも、参考にしてください。
総括「ゴルフシューズはなんでもいい」は卒業しよう
この記事を通じて、ゴルフシューズ選びの重要性について解説してきました。最後に、今回のポイントをまとめます。
- ゴルフシューズは、「なんでもいい」わけではない
- 多くのゴルフ場ではドレスコードや安全上の理由から、スニーカーでのプレーはNG
- ゴルフシューズとスニーカーの最大の違いは、ソールのグリップ力
- スニーカーでのプレーは滑りやすく、怪我のリスクがある
- 安定したスイングには、ゴルフシューズのグリップ力が不可欠
- スニーカータイプのゴルフシューズは、デザイン性と機能性を両立
- ゴルフシューズの、完全な代用品となる靴はない
- 野球やサッカーのスパイクは、芝を傷つけるため絶対に使用禁止
- スパイクレスシューズは普段履きも可能だが、ソールの摩耗に注意
- ソフトスパイクシューズの普段履きは、機能・マナーの両面でNG
- ゴルフ場への行き帰りは、スニーカーや革靴が適切
- ゴルフシューズを履いたままの来場は、マナー違反
- シューズの履き替えは、コースの芝生を雑菌から守るため
- 安いシューズは初期費用を抑えられるが、機能性や耐久性は劣る
- 自分に合ったブランドや、機能のシューズを選ぶことが上達への近道